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永作博美

'94年に本格的な女優活動を開始してから、ドラマ・映画・舞台と精力的に挑戦してきた永作博美。確かな演技力と、親しみやすい癒し系のルックスで、老若男女問わず人気を集めている。 思い込みから離婚にいたり人生を見直す主人公を、コミカルかつノスタルジックに描いた映画『同窓会』。永作は、主人公の元妻で、ストーリーの中心となるヒロイン・雪を好演。抑揚の利いた演技で、大人の女性が抱く悲しみと喜びを表現するのはさすが!



1970年10月14日、茨城県生まれ。
'94年「陽のあたる場所」(CX)で女優活動を本格的に開始。以後、'97年「青い鳥」、'99年「週末婚」(共にTBS系)や'06年のNHK大河ドラマ「巧名が辻」など数多くのテレビドラマに出演する。また'03年「ふたたびの恋」(演出:宮田慶子)や'05年「LAST SHOW」、'07年「ドラクルGod Fearing Dracul」(共に作・演出:長塚圭史)など、舞台にも積極的に参加。'03年『ドッペルゲンガー』(黒沢清監督)で映画進出を果たすと、'05年『空中庭園』(豊田利晃監督)、'06年『気球クラブ、その後』(園子温監督)、'06年『好きだ、』(石川寛監督)、'07年『クローズド・ノート』(行定勲監督)など話題作に次々と出演。'07年『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(吉田大八監督)の演技で、「2007年度キネマ旬報ベスト・テン」や「第50回ブルーリボン賞」など5つの映画賞で助演女優賞に輝いた。また、'08年の初主演映画『人のセックスを笑うな』(井口奈己監督)が大ヒットし、幅広い年齢層の男女から支持を得る。今年公開が予定されている最新作にオムニバス映画『R246 STORY』(ユースケ・サンタマリア監督、他)、『クローンは故郷をめざす』(中嶋莞爾監督)など。
人情味豊かなストーリーに、なんかいいなぁって
 観る人の心を和ませる永作博美の“ほんわか笑顔”が、スクリーンに溢れていた。
「今回、役をつくり込むのはやめようと思ったんです。ストレートなお話だから、演技に何か余計な要素を入れてしまうと、それが前面に出てしまう気がして。だから、気持ちをなるべくニュートラルにして、目の前で起こる出来事に、ただ反応していこうと心がけました」と語る永作が演じたのは物語のヒロイン・友永雪。高校時代にはみんなの“マドンナ”として人気を集め、大人になってからも、その純真な笑顔で男女問わず慕われている役である。永作自身もテレビドラマ・映画・舞台など様々な作品に出演することで、幅広いファン層から支持されており、雪とシンクロする部分が多い。まさに適役であり、自然体での演技がしっかりマッチしていた。

 映画プロデューサーとして順風満帆の日々を送る南克之(宅間孝行)は若手女優とお気楽な不倫を楽しんでいた。高校時代の初恋を実らせて結婚した雪との生活では子宝に恵まれず、離婚があっさり成立する。克之と雪の故郷・長崎県島原市では、話を聞きつけた浪越文太(二階堂智)、和田政子(阿南敦子)、利根川一(飯島ぼぼぼ)ら同級生が集まって、2人の離婚原因を議論するが見当もつかない。一方、雪は高校からの親友で、東京の出版社で働く石川えり(鈴木砂羽)にある重大な告白をする…。

 物語の核となる“秘密”を抱え、明るい笑顔の裏に悲しみを秘めた雪を、永作は成熟した演技で表現している。
「感情や動きをセーブしなくてはいけないシーンがたくさんあったので、どこまで表現していいのかという判断が難しかったです。その度に監督のサタケさんに相談しました。舞台の演出をされているせいか、サタケさんの指示はスマートで的確なんです。キチンとしたイメージを伝えて下さるので、安心して演技に取り組めました。それでいて、ご自分がカメラの前に立つとパキッと変わるのでドキッとします。共演者としても完全に引っ張ってくれる方ですね」

 監督・脚本のサタケミキオと主演の宅間孝行は実は同一人物であり、『東京セレソンデラックス』という劇団の主宰者。劇団のファンである永作は、劇場に足を運んだことも一度や二度ではないという。
「この映画からは、『東京セレソンデラックス』の舞台と同じように、最近ではあまり描かれなくなった“義理人情”がにじみ出ています。なんだかんだいって、日本人はこういうのを嫌いじゃないですよね。私自身も“なんかいいなあ”と、ため息まじりに感じ入ってしまいました」

『東京セレソンデラックス』のシュールだが人間味あふれるテイストに、「人をホッとさせる魅力がある」と宅間に言わしめる永作の“自然体の演技”がミックスされて、映画では期待以上の相乗効果を生み出している。
何回観ても泣ける!笑える!まっすぐな映画です
 仕事のため、故郷・長崎県島原市に戻ってきた克之は、 “かっつ”として過ごした瑞々しい青春時代を回想する。武家屋敷が残る町並み、ヤンキー高校生と決闘した砂浜、雪と結婚式を行なった教会など…。思い出の中心にはいつも雪がいた。同級生と再会を果たした克之は、離婚した雪に未練があるとこぼす。

 その時、東京の雪は、体調に異変を感じて病院に入院していた。
「雪は東京で入院しているのに、なぜか島原の病院で撮影することが多くて(笑)。他には教会で結婚式のシーンも撮影しました。でも雪は鈴木砂羽さん演じる石川えり以外、同級生たちと一緒のシーンが少ないんです。お話しする機会もあまりなかったのですが、島原での撮影最終日に、出演者みんなで足湯に浸かりながらいつまでも話していたのが楽しかったです」

 離婚をキッカケに人生が大きく変化する克之が、入院している雪のために選んだ最後の行動とは…。 ラストに用意されたどんでん返しが、じんわりと心にしみる映画『同窓会』。キラキラ輝く過去と、それを懐かしむ現在をオーバーラップさせ、ノスタルジックな雰囲気の作品に仕上がっている。

「最近では少ない、気持ちいいくらい“まっすぐ”な映画だと思います。私自身、純粋に楽しんで撮影に取り組めました。一度だけでなく何度も見返して、泣いたり笑ったりしていただけたらうれしいです」
同窓会

『同窓会』
監督・脚本:サタケミキオ
出演:宅間孝行/永作博美/鈴木砂羽/
二階堂智/阿南敦子/飯島ぼぼぼ/尾高杏奈/
兼子舜/渡辺大/西村清孝/北村一輝/
佐藤めぐみ/伊藤高史/戸次重幸/片桐仁/
渡辺いっけい/兵藤ゆき/中村獅童/
うつみ宮土理/笑福亭鶴瓶
配給:エスピーオー

 ドンペリで離婚を祝う南克之(宅間孝行)と友永雪(永作博美)。その後、映画プロデューサーの克之は、浮気相手だった若手女優と一緒に暮らしだす。一方、雪は同郷の親友で、上京して出版社で働いている石川えり(鈴木砂羽)に、ある重大な“秘密”を打ち明ける。
 新作映画のロケハンのため故郷・長崎へ帰ってきた克之は、同級生の浪越文太(二階堂智)らと再会。離婚原因を追求されると、高校時代に雪といつも一緒にいた中垣(窪田正孝)の存在が大きいという。
 当時、雪に恋心を抱いていた克之は、気持ちを伝えられないまま卒業を迎えるが、13年後の同窓会をきっかけに恋人同士となる。順調な交際を経て結婚することになった2人だったが、雪は中垣を式に呼びたいといい、克行を困惑させる。“雪は未だに中垣のことを想っているのではないか”と、疑心暗鬼に陥る克行。さらに結婚式当日、中垣から貰ったという万年筆を、雪が今でも大切に持っていることが、克之の心に暗い影を落としていた。 
 高校時代を振り返る克之は、東京のえりから連絡を受け、雪が入院していると聞く。驚いた克之は雪のもとへ駆け付けるが…。

● 8月16日(土)より、シネマート新宿他にて全国ロードショー!

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